アールペーペ



ミラノから北に140km、スイスを目前にしたロンバルディア州最北部に位置するヴァルテッリーナ渓谷のほぼ中央に位置するアールペーペ。イタリア王国が成立する前年となる1860年にペリッツァッティ家によって創業されたワイナリーは、50ヘクタールのブドウ畑を所有し、この地域のワイン造りの発展に大きく貢献してきましたが、相続などの問題から1973年にワイナリーをスイス&アメリカ資本の食品会社に売却します。

現当主イザベッラの父アルトゥーロは、売却後も変わらずペリッツァーティの名前でリリースされる、質より量や効率を重視したワインを目の当たりにし、失われゆくヴァルテッリーナのワインの伝統を憂い、そしてそのかつての名声の復権を願い、1983年に一部の畑を買い戻し始め、1984年にArpepe(自身の名前Arturoと、父母の苗字Pelizzati、Peregoの略)を創立。現在アルトゥーロの想いは、娘イザベッラと息子エマヌエーレに受け継がれています。

畑はサッセッラ地区、グルメッロ地区、インフェルノ地区の南向きの急斜面に合計13ヘクタール所有し、ネッビオーロ(キアヴェンナスカ)のみを栽培しています。急斜面に作られた段々畑は、小さく点在してトラクターが入れないどころか、全ての仕事を手作業で行う必要性があり、恐ろしく作業効率が悪いのです。そのため、除草剤や化学肥料は使用していませんが、防除薬剤についてはボルドー液よりも強いものを使っています。

ワイナリーではかつてのヴァルテッリーナのワイン造りと同様に、温度管理をせずに長期間のマセレーションとアルコール醗酵を行い、オーク、栗やアカシア製の大樽と瓶内で超長期間の熟成を行うため、最低でも2~3年、長いものはブドウ収穫から考えて10年近い年月をかけているワインもあります。そして、恵まれないヴィンテージにはいくつかのワインをリリースしないこともあり、彼女たちの誠実な仕事振りは多くのワイン愛好家とワイン販売のプロから信頼を勝ち得ているのです。

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