シルク
フリウリのコルモンズという町にラ スビーダという宿泊施設を併設するレストランがあります。ラ スピーダの主人ヨスコ シルク(以下シルク)が宿泊施設やレストランの運営だけにとどまらず、お酢(ワインヴィネガー)も造っています。
「もともとお酢は、食品の保存性を高めるためであったり、水を安全に飲むためであったり、喉の渇きをいやすためだったり、様々な形で我々の食生活に利用されてきた。残念なことにイタリアの多くの家庭でも、サラダに和えるため以外の用途でお酢を利用することが非常に少なくなった。その原因のひとつに、市場に出回る速醸法で造られた粗悪なお酢の存在もあると私は考えている。失うべきでない文化を守るために、私はちゃんとしたお酢を造り始めることにしたんだ。」とシルクはいいます。
お酢造りを始めるに当たり、その当時はブドウ畑を持っていなかったため、信用のおける農家(グラヴネル!)から土着品種のブドウを買うことにします。ブドウはもちろんリボッラ ジャッラ。グラヴネルはてっきりシルクが自家用ワインでも仕込むのかと思っていたそうで、お酢造りに使ったと話した時は激高されたのですが、シルクが「君はいつも偉大なワインを造るためには偉大なブドウが必要だって言っているよね?だったら偉大なお酢を造るためにも偉大なブドウが必要だと思わないかい??」と切り返したところ、グラヴネルは黙ってしまったそうです。
現在は1ヘクタールのリボッラ ジャッラの畑を所有し、自然環境に配慮を払った農業を行い、自ら栽培したブドウを使ってお酢を仕込んでいます。
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