ポデーレ マジーア




ポデーレ マジーアは、エミーリア ロマーニャ州のレッジョ エミーリアの郊外で、農学士であるステーファノ ペスカルモーナが2013年に始めたワイナリー。もともとは持続可能な農業、中でもバイオダイナミクス農法を専門として、ワイナリーへの農業コンサルタントをしたり、大学で教鞭をとったりしていました。学生時代から、“(真っ当な)農業”という名の魔法(マジ―ア!)に魅せられ、その素晴らしさや重要性を伝える仕事をしていく中で、“醗酵”、“ワイン”、“テロワール”という名の別の魔法の魅力にもはまり、現在ワイナリーがある建物と土地を購入します。

ステーファノの畑があるヴァル デンツァ(エンツァ渓谷)は、エンツァ川が長年かけて運んできた肥沃な土壌が約1.5mの表土を形成し、その下には川石が地中20mほどまである、平地でありながら非常に水はけのよい、数十平方キロメートル程度の沖積地帯。約1000年前、近隣の他の場所よりも多種の草花が自生していることに目を付けた修道士が牛を飼い始め、それらの草を食んだ牛の乳から生まれたのが、イタリアを代表するチーズのひとつであるパルミジャーノ レッジャーノ。ヴァル デンツァは、永続的採草地として維持されてきたため、不必要な耕起も行われることなく元来その土地にあった生物多様性が守られた土地だったこと、渓谷地帯&河川流域という事で常に風と水の流れがあることなど、ステーファノが理想とする自然環境が整っていたことに加え、周りにブドウ栽培をする農家がいなかったことなどもあり、今現在の土地を選んだそう。

マッサル セレクションした枝から仕立てたブドウ苗(トレッビアーノ、マルヴァジーア、スペルゴラ、ランブルスコ)を植え、現在は3haの畑から約15000本のワインを生産。

このポデーレ マジーアのワインを初めて飲んだのは、近々復活予定のポデーレ イル サント(!)改めファミーリア サントを訪問した時でした。自分たちのワインそっちのけで(笑)、サービステーブルに整然と並べられていたのがステーファノのワインで、同行したメンバー共々その味わいに驚愕、2025年11月に2泊弾丸イタリアツアーでパルマ近辺を訪れた際に訪問、取引を決めてきました。カミッロのワインが、ブドウ由来の個性に軸足があるとしたら、ステーファノのワインは、より“ワイン然”しているというか、ワインとして熟している(←ブドウがより熟しているという意味ではなく、あくまでもワインとして…です!)というか…。

ステーファノに会い、彼が醸造のいかなる場面でも酸化防止剤を使用していないということを聞いて、カミッロとステーファノのワインの間にある違いについて妙に納得してしまいました。カミッロは、ブドウを圧搾する段階でごく少量の酸化防止剤を使用する(その後は一切使用しません!)のですが、そのおかげでワインにブドウのピュアさのようなものが残るのに対し、ステーファノの場合はブドウに対して一切のプロテクションを施さずに、様々な微生物が群雄割拠しているような環境で醗酵を行わせるため、よりブドウよりもワイン寄りの個性が強くなる…。

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