ヴィナイオータかわら版 ~工藤編 その二~

いつもヴィナイオータのワインをご愛顧いただき、ありがとうございます!だだ商店だだ食堂 店長の工藤です。
今回のかわらばんでは、イタリア・トスカーナの魂とも言える品種 サンジョヴェーゼに焦点を当ててご紹介します!栽培面積が広く、あまりに多様なスタイルが存在するこの品種。知れば知るほどその奥深さに魅了されますし、造り手によるバラエティはもちろん、熟成を経て変化する姿を体験するたび、そのポテンシャルの高さに驚かされます。今回は、「キャンティ」エリアに絞り、対照的な3つの造り手を比較することで、それぞれの魅力を改めてご紹介します!
① Montesecondo / モンテセコンド
(キャンティ クラッシコ地区 北西:サン カッシャーノ イン ヴァル ディ ペーザ)

元サックス奏者であり、ワインショップでの販売経験も持つシルヴィオ メッサーナ。父の所有する畑で持続可能な農業に取り組み、2000年から自らワイン造りを開始しました。 ワイナリーに隣接する比較的温暖な標高250mのガレストロ(キャンティで見られる石灰を含んだ粘土質土壌)の区画と、自宅のあるヴィニャーノの標高450mの石灰岩質土壌の区画の異なる環境で育ったブドウをブレンドすることで、それぞれの畑の特徴を活かした造りを実践。ワインに骨格や華やかさ、そして適度なボリューム感を与えるとされるガレストロ土壌と、シャープな酸と引き締まったミネラル感が引き立ちやすい石灰岩質土壌。この2つの個性を合わせることで、果実と酸のバランスが絶妙なワインを生み出しています。 現在は木樽熟成を用いたキャンティ クラッシコの他に、アンフォラ熟成を用いたキュヴェ ティン サンジョヴェーゼなど日々新しい試みにも挑戦し続けています。
●Chianti Classico 2022 / キャンティ クラッシコ(リリース時 2026年1月)
(品種:サンジョヴェーゼ主体、カナイオーロ、コロリーノ)
◎商品詳細https://ec.vinaiota.com/product.php?id=531
今回の3種の中で、最も外向的な印象を受ける1本です。2022年の暑いヴィンテージ由来の、果実の厚みやタンニン、そして土壌由来の重心が高くまっすぐでスマートな酸味が、非常にバランスが取れていると感じます。抜栓直後から、香りと味わいが開いており、 3~4日経っても安定感が続くため、グラスワインとしても非常におすすめです。 モンテセコンドのワインは特に、綺麗で淡く広がるような酸が特徴的で、食事と合わせることでこそ大活躍すると感じております。先日だだ食堂で提供していたランプレドット 木の芽のサルサヴェルデ添えと合わせたところ相性が抜群!!お肉の相性が良いのはもちろんのこと、木の芽の爽やかさがぐっと引き立った印象でした。また、若い樹齢のサンジョヴェーゼを用いたロッソ2022は、軽快でチャーミングな印象があり、こちらも非常に安定しているので、これからの暑い時期に大活躍すること間違いなしです!ぜひ飲み比べでご利用いただければと思います!!
②Pacina / パーチナ(キャンティ クラッシコ地区 南:カステルヌオーヴォ ベラルデンガ)

10世紀頃に修道院として建てられた建造物と、その当時から開墾されていたとされるブドウ畑。パーチナの農園には、数千年前からワイン造りが行われてきたであろう痕跡が今も息づいています。 彼らは理想的な生態系と微生物環境を守るため、単一栽培(モノカルチャー)に走らず、休閑地を設けて地力を回復させるなど、未来を見据えた真摯な姿勢で畑と向き合い続けています。 土壌は、500万年前の海底由来である凝灰岩(トゥーフォ ディ シエナ)を主体とした砂質に、川の流れた痕跡を示す粘土や小石が混じり合う複雑な構成をしています。この独自の土壌がワインに多面的な魅力を与えており、砂質と凝灰岩による「華やかな香りと綺麗な酸」をベースに、粘土と小石がもたらす「力強いボディと果実の厚み」が調和した味わいを生み出していると考えられます。
また、1987年から「キャンティ コッリ セネージ」としてワインを販売してきましたが、2009年ヴィンテージにおいて、酸化防止剤(二酸化硫黄)の含有量が規定より少ないという理由で認証外となりました。DOCGなどの既存の形式的なルールよりも、この場所で紡がれてきた畑との向き合い方や代々受け継がれてきたセラー仕事の歴史を守ることを重視した造り手です。また、キャンティの生産者の中でも、パーチナのようにこれほど長い熟成期間を設ける造り手は稀であるようで、その独自のスタイルを貫いています。
●Pacina 2017/ パーチナ (リリース時 2025年12月)
(品種:サンジョヴェーゼ主体、カナイオーロ、チリエジョーロ)
◎商品詳細https://ec.vinaiota.com/product.php?id=539
今回の造り手の中で、最も果実の凝縮感としっかりとしたボディが際立っています。2017年の酷暑というヴィンテージの影響もあり、先日まで販売していた2016年よりも、干しブドウを連想させる甘やかな凝縮感が香りからも豊かに感じられます。タンニンの量は3種の中で一番多く、フィニッシュにかけて乾くようなタンニンを感じ、ジューシーな肉料理を誘うような、食欲をそそるワインです。特にこの2017年は、抜栓直後から香りが全開で、3〜4日経っても崩れないずっしりとした安定感があります。もちろん開けたてから飲んでいただきたいですし、3日目からの凝縮感のある果実味が少しずつ柔らかく変化していく姿も素敵です。今飲んでも美味しいのはもちろんですが、更に!?セラーで少し寝かせても面白くなる1本です!
③Le Boncie / レ ボンチエ(キャンティ クラッシコ地区 南:カステルヌオーヴォ ベラルデンガ)

日本の自然農法の先駆者福岡正信さんの思想に深く共鳴し、自然農法を実践しているジョヴァンナ モルガンティ。一切の施肥を行わず、マメ科の植物などを緑肥として蒔き、それらが自然に土へ循環するサイクルを尊重した土造りを行っています。彼女が守る粘土質石灰土壌は、ブドウにしっかりとした骨格とミネラル感を与えるのが特徴です。そこに、主に乾燥地で用いられるアルベレッロ仕立て(株仕立て)を組み合わせ、高密度で植樹することで、地表が極端な異常気象に見舞われても、その影響を最小限に抑え、健全なブドウを育むことを可能にしていると考えられます。この土壌由来の芯の強さと、自然なサイクルから生まれる生命力により、彼女のワインは飲む人の心に直接語りかけてくるような不思議な力を持っています。着飾らない純粋さと柔らかさがあり、どこか母性を感じさせるような包容力。一口飲めば、その女性的なワインの雰囲気の虜になってしまう……まさに唯一無二の存在感を持つ造り手です!
●Le Trame 2020 / レ トラーメ(リリース時 2024年7月)
(品種:サンジョヴェーゼ主体、コロリーノ、フォーリア トンダ、マンモロ)
◎商品詳細https://ec.vinaiota.com/product.php?id=514
2020年ヴィンテージは重心が高く、液体そのものに澄んだ透明感があり、アタックから非常に柔らかな質感を楽しめます。 長く、それでいてどこか儚さを纏ったフローラルな余韻は、思わず惹き込まれるような魅力があり、他のキャンティ クラッシコやパーチナと比較しても、際立った華やかさとエレガンスが感じられます。「レ トラーメ」には、どのヴィンテージを飲んでも共通する、しなやかさやエレガンスをまとっていると感じます。その秘密はスミレを意味する「マンモロ」という品種の混醸や、ロングマセレーション(長期果皮浸漬)によって引き出される芳醇な香りに隠されているのかもしれません。 (=レ ボンチエの造りについての詳細はこちら https://ec.vinaiota.com/list.php?c_id=122)
この2020年は、新着リリースの頃よりもタンニンの角が取れ、明らかに質感が滑らかになってきました。抜栓2〜3日目には、艶やかなブドウの香りが一段と力強く広がります。 今この瞬間の変化も素晴らしいですが、さらなる熟成を経てどのような表情を見せてくれるのか、期待に胸が膨らむ1本です。 (次のリリースヴィンテージにも注目です!!!)土地・歴史・そして造り手の哲学が異なるだけで、同じキャンティのエリアでもこれほど多彩な表情を見せてくれる。その事実に改めて、ワインの奥深さと楽しさを実感しました。
ぜひこの機会に、その三者三様の個性を飲み比べて、体感していただけたら幸いです!!
だだ商店だだ食堂にて、造り手のご紹介で使用しているPOPも掲載させていただきました!ご覧いただければ幸いです。

【工藤の飲んでもらいたいワイン!】
・銘柄:Pacina 2017 / パーチナ 2017
・造り手:Pacina /パーチナ
・地域:イタリア/トスカーナ
・希望小売価格 (税抜):5,000円
・銘柄:Le Trame 2020 / レ トラーメ 2020
・造り手:Le Boncie / レ ボンチエ
・地域:イタリア/トスカーナ
・希望小売価格 (税抜):8,900円
・銘柄:Chianti Classico 2022 / キャンティ クラッシコ 2022
・造り手:Montesecondo / モンテセコンド
・地域:イタリア/トスカーナ
・希望小売価格 (税抜):4,800円
◆◇特価条件◇◆
◎条件1:1本~のご注文→掛率3%引き!
◎条件2:6本~のご注文→掛率5%引き!
対象期間:2026/5/19(火)~2026/6/12(金)出荷分まで
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