かわら版 ~湯浅編 その二~

かわら版 ~湯浅編 その二~


かわら版をご覧の皆様、こんにちは!だだ商店 だだ食堂、セラー担当の湯浅 高志と申します。約2年ぶり、2度目のかわら版です。2026年1発目の大事な回、恐れ多いですが気合い入れて書かせていただきます!(気合を入れすぎてかなりのボリュームとなってしまいました(笑))

お久しぶりな方も多いかと思いますので、今一度軽く自己紹介を。
生まれも育ちも茨城県、前職は工場に勤める至って平凡なサラリーマンをしていました。ある時、現配属先である「だだ商店 だだ食堂」に出会い、これまでの考え方や物の見え方がガラッと変わりました。そんな時求人募集のお知らせを見て一念発起!現在に至ります。 2023年の夏頃に入社してから、実に多くのことを学び経験させていただきました。サービス業のこと、飲食業のこと。各所で出会うかっこいい人生の先輩方。そして数々のワイン、食を経験させてくれたヴィナイオータという恵まれた環境。業務に忙殺されながらも、刺激的で充実した日々を送らせていただいております。

そして人生の中でもビッグイベント!2024年の春に第一子を授かることができました。もう1歳半を過ぎたのですが、目に入れても痛くないとはまさにこのこと。かわいすぎてずーっと愛でております。我が子が20歳になったら生まれ年のワイン飲ませたい勝手な親心で、すでに2024ヴィンテージを買い溜めしております。昨年太田家の長男遊人くんが20歳を迎え、父と子がグラスを交わす姿がとてもステキで、自分の子が20歳になったときに一緒にお酒を飲む楽しい未来を想像しました。その想像から、20年後の自分はどうなっているんだろう?その時ワイン業界はどうなっているんだろう?とまで考えを巡らせました。

少し話は逸れますが、昨年末に他インポーター様から届くメルマガにて、「今年のワイン業界は厳しい年だった」という一文を多く目にしました。円安の影響から価格高騰、仕方のない事だと思っておりましたが、もしこれがこれから先まだ何年も続いたとしたら、今のようにワインが飲まれなくなる未来がくるのかもしれない…そんな危機感を覚えました。“持続可能”、恐らく我が子が生まれなければここまで深く考えられなかったと思います。今の自分にできることはなにか、そんなことを考えさせられた2026年のはじまりでした。じゃあどうしたらいいかなど、今のちっぽけな自分には到底思いつきませんが、想いだけはあります!まだまだ未熟者でこれからも皆様のお力をお借りすると思いますが、精進してまいりますので今後ともよろしくお願いいたします!!!



大層な表明、前置きが長くなってしまいましたが、本題に入らせていただきます!
自分が今回かわら版に選ばせていただいたのが、パーネヴィーノの赤4種、ピカデエエエ、スクロッコンナ、タンカ スクリオーザ、タンカ サリーナです!当主ジャンフランコ マンカ率いるパーネヴィーノは、サルデーニャの小さな村ヌッリにあるワイナリーです。情報量の多すぎるパーネヴィーノの詳細はヴィナイオータHPにて!過去の新着情報を遡るのもとても楽しいですよ!サルデーニャという島はとても面白く、様々な国々の影響を受けつつも、内陸側はサルデーニャならではの古代文化が残る、“イタリアであってイタリアでない”といわれるほど独自性の強い場所だそうです。スペインのハモンセラーノの豚も元はサルデーニャから伝わったのではないか説など面白い歴史背景がたくさん!ここで書くとまた長くなるので、皆様もぜひ調べてみてください!

パーネヴィーノを書くにあたり、どのアイテムがよいかオータに相談、現行の状態を知りたいと話したところ、なんと現在販売中の14種(!)を水平試飲させていただけることに!そんなありがたい機会をいただいたので皆様にも還元したく、かわら版の対象は4種のみですが、感想は全てのキュヴェを書かせていただきたいと思います!

説明の前に1つだけ書かせてください。
パーネヴィーノのワインはトップフォームに差し掛かるくらいまでに時間がかかる事はご存じの方も多いと思います。今回飲んだ中でも、「今だ!」というワインは多くはありませんでした(もちろん現時点で既にステキなワインも!)。こう書くと紹介する気があるのかと思われるかもしれません。しかし自分は、オータが常々話している「ワインは人である」という言葉が自分の中で腑に落ちていて、ワインから生まれる様々な疑問を“人”で例えるとどうもうまく当てはまってしまうのです。

何が言いたいのかと申しますと、熟成して素晴らしい味わいとなったワイン(大人)は、熟成する前(子供)は美しくなかったのかというと、そうではない気がします。どの段階でも美しいですが、いつの美しさを切り取り、体感できるかなのだと思っております。時間がかかるから~で、子供の姿を知らないのは少し勿体ないといいますか、例えば尊敬するかっこいい人の過去を知ると、今の姿・魅力になったのも腑に落ちる、そんな体験と似ているのではないかと思いました。熟成によって垢抜けた姿には敵わないのかもしれませんが、今の姿を知ってこそ、変貌を遂げたときの感動は大きいと思うのです。パーネヴィーノのワインは天・地・人が色濃く表現された圧倒的な個性があり、背景やストーリーを知ると、より「ワインは人である」を体現していると感じる造り手です。知っている方はもちろん、まだ飲んだことのない方も、この感動を出来るだけ多くの方に体感していただきたい!今までのかわら版とはポイントが違いますが、今の美しさを出来るだけ忖度なしにお伝えしますので、温かい目で参考にしていただければ幸いです!

まずは対象の4アイテムから!
最初に言いますと、上から3つ目まで次の日には豆が覗いていました(笑) しかし不思議なことに、抜栓5日目になるとその豆も消え、最初の緊張したような硬さもなく素直に美味しいワインに!グラス用で空けて豆が出ても諦めず、少し様子を見ていただければと思います。 それではいきます!

Pikade' eee 2021(L.R9 21) /ピカデエエエ【赤】:ピシーナ カデッドゥとその他様々な区画のモニカ&カリニャーノで造るワイン。この2品種はパーネヴィーノの中でも比較的チャーミングで軽やかな印象。現時点では香りはその通り、味わいはそのイメージよりもう少し濃いと言いますか、タンニンとはまた違う粒子の集合体が舌に乗っかるように感じます。抜栓5日目には豆も抜け味わいの調和もとれていました!本領が発揮されるのももう少しかと!

Scrock'onna 2021(L.R7 21) /スクロッコンナ【赤】:セッリ村にある東向き斜面のシスト土壌の区画、オンナで獲れたバルベーラ、モンテプルチャーノ、ネーラ ディ マンダスに、これまたシスト土壌の2つの高樹齢の樹が植わる区画の30種類近い異なる品種も加えたワイン。華やかで艶のある香り、濃く鮮やかな果実味と強いミネラルが印象的。ボリュームはありますが重たさはなくスルスル系です。バルベーラなどが入っているからか、他3種とは明らかに違う個性があります。オンナというワインでリリースしなかったのは、オンナの区画以外の畑のブドウも混ぜたからなんだとか。

Tanka Scuriosa 2021(L.RTD21) / タンカ スクリオーザ【赤】:タンカ サリーナとカナーリ スクリオスという2区画で獲れたモニカ、ティンティッル、ボヴァーレの混醸。前述のピカデエエエと後述のタンカ サリーナの中間辺りの雰囲気。明るく伸びのある酸、重心は低く力はありつつもどこか優しい雰囲気が。現時点ではこの4種の中で一番時間がかかりそうな印象でした。でも垢抜けた先は…癒し系となる予感です。

Tanka Salina 2021(L.RTS) / タンカ サリーナ【赤】:同名の標高550mの粘土質土壌の区画で獲れたカンノナウ、モニカ、ボヴァーレ、ティンティッルで造るワイン。ステンレスタンクで醗酵、700L入りのトノーで6か月熟成させた後にステンレスタンクで追熟。今回水平試飲で一番驚いたのがこちらのワイン。果実と酸が高いテンションでバランスが取れています。肉付きや色気を感じ、独特な塩味と野性味が共存したかっこいい系美人です。度数の高さを感じさせない飲み心地。既にステキな状態ですが、少し寝かせたら一体どうなることやら…!


ここからはかわら版の対象外となりますが、せっかくの機会ですので少しずつコメントさせてください!
○その他2021年ヴィンテージ
・Boxi'e Croxiu 2021(L.RT21) / ボジェ クロジュ【赤】:様々なキュヴェのプレスワインをブレンドしたワイン。やはりタンニンは他に比べるとしっかりとしていて、ふくよかな果実と草や根を感じるハーブ感が個性を感じます。余談ですが、この水平試飲で、ボジェ クロジュの前身となるKussas intrendu a manu ‘eretta 2009を飲ませていただきました。 (詳細はこちら)この当時はアメリカンオークの樽を使用していたそうです。その樽由来の甘やかさ(樽香の嫌らしさは一切ありません)と熟成しても尚残るプレス由来のタンニン、きれいな果実と酸。とてーも美しいワインでした…。

〇2022ヴィンテージ
パーネヴィーノにとって2022年はとてもシリアスな事件が起きたそうで、生産量が大幅に減ってしまったようです…詳しくは 過去の記事、ジャンフランコからのメール文をご覧ください。 ・Panevino / Onna Bianco 2022(L.B2 22) / オンナ ビアンコ【白(醸し)】:隣村のセッリにある、オンナと呼ばれるシスト土壌の区画のトレッビアーノ、ヴェルナッチャ、ヴェルメンティーノで造るワイン。1週間程度の醸し醗酵の後、ステンレスタンクで熟成。華やかでなめらか、空けたては抜群にバランスが取れていました!しかし、次の日には…(笑)今飲むのでしたら、ボトル売りやその日で飲みきりがおすすめです!

・Alvas 2022(L.B1 22) / アルヴァス【白(醸し)】:様々な土壌特性(主に泥岩質)、色々な白品種の混醸ワイン。約4週間の醸し醗酵の後、オークないし桜の木樽で熟成。香りはもうすでに凄みを感じる雰囲気が!香りに比べ味わいはまだタンニン、エキス分が強く、もう少し時間はかかりそうですが、将来がとても楽しみなワインです!あ、こちらは全然豆りません!(笑)

・Smurzeri Rosso 2022(L.CR22) / ズムルゼーリ ロッソ【ロゼ微発泡】:サルデーニャ語で“軽食に”という意で名付けられた、カリニャーノとサンジョヴェーゼが主体の、24時間程度の軽い醸し醗酵を施したロゼ(薄い赤?)フリッザンテ。キュートな果実と酸が気持ちよい1本。泡がなくなってもロゼとして、3~4日はグラスでも安心してお使いいただけます。ジャンフランコが梅干と合うといったように、塩気と酸が梅のような雰囲気です。合わせるお料理を考えるのが楽しくなるようなワイン。

・Fermenti o Frammenti 2022(L.RF22) / フェルメンティ オ フラッメンティ【赤】:”複数の醗酵ないし複数の断片”という変な名の付いたワイン。各々独自の醗酵プロセスを経た複数の仕込み槽から、醗酵が完全に終わっていないワインの一部を取り出しブレンドし、樽で1年熟成させたワイン。パーネヴィーノ節な造りのワイン。ボリュームはありますが、きれいでまとまった味わいです。状態も安定していてグラスでも安心かと!少し冷やしめでも!

・Kano' Rosso 2022(L.RC22) / カノ ロッソ【赤】:様々な区画のカンノナウ(グルナッシュ、ガルナッチャ)を混醸して造るワイン。オーク&桜材の木樽で約1年熟成。アルコール度数15.5%!その高さを感じさせない飲み心地。南らしい果実感、ボリュームはあるのに重たさなど一切ないパーネヴィーノらしいワインです!こちらも安定しているのでグラスでも!

〇2023ヴィンテージ
2023年は1年を通して雨が多かった年で、結果として例年の15%ほどしかブドウが獲れませんでした。厳しいシーズンをなんとか生き抜くことができたブドウで仕込まれたワインという事で、ワインの名前を激しい雹の被害を受けた2015年ヴィンテージに続きサヴァイヴァー(生存者)とすることに。
・Survivor Bianco 2023(L.B23) / サヴァイヴァー ビアンコ【白】:アルヴァスとオンナビアンコに使用されている全ての白ブドウとジロトンドに使われるモスカートを混醸したワイン。約4週間の皮ごとの醸し醗酵、アカシア材のトノー(700L入り)で7か月熟成。厳しい年とは思えないほどのボリューム!まだ時間はかかりそうですが、将来がとても楽しみです!

・Survivor Rosato 2023(L.RS 23) / サヴァイヴァー ロザート【ロゼ】:サヴァイヴァー ロッソに使用しなかったブドウと、近隣の信用のおける農家から購入したブドウで造った、カンノナウとサンジョヴェーゼ主体のロゼ ワイン。約24時間の醸し醗酵後、フリーランで出てきたモストをステンレスタンクで醗酵&熟成。雨の年らしい余韻がきれいなロゼ。こちらも多少時間はかかりそうですが、落ち着いたころには昼下がりに飲みたくなるような気持ちのいいワインに成長しそうです。

・FUJI…DORI 2023(L.RSF 23) / フジ ドリ【ロゼ発泡】:サヴァイヴァー ロザート用のモストを取り出した後のブドウを圧搾し、ステンレスタンクで醗酵させたものに、ヌラーグスのモストを添加しボトリング、瓶内2次醗酵を促した微発泡(?)ロゼ。ボトルをきちんと冷やし、近くにグラスを用意してから抜栓してください。高確率で吹き出します!嫌いな人はいないんじゃないかと思うほど外交的!若いからこその魅力がフジ ドリにはあります!抜栓3日目も安定していますし、泡も残っておりました!

・Survivor Rosso 2023(L.RM 23) / サヴァイヴァー ロッソ【赤】:パーネヴィーノが所有する全ての区画の赤ワイン用の品種全ての、比較的ダメージの少ない房のものを使用したワイン。ステンレスタンクでの醸し醗酵後、オーク製のトノーで熟成。スティルの中では一番安定して、状態が整うのもそう時間はかからないのではと思います。ヴィンテージの個性が反映された美しいワイン。

…。大変長くなりましたが、最後にまとめを。あまり多くない経験値の自分でもパーネヴィーノのワインは、天・地・人が色濃く表現されていると感じます。とくに人の部分、独特な感性、その時々の彼の精神状態、天候以外のとんでもないトラブル等々…とあるメルマガでの一文で、「オータが付き合う造り手の中でも、ピカイチで人間臭い男」というのもなんとなくわかるような気がします(お会いしてみたい…)。ジャンフランコのワインには、手掛けているときの彼自身を映し出した、映画のようなものだと思いました。彼のワインは飲んでいてとても楽しいと毎回思わされます。そんな魅力たっぷりなパーネヴィーノのワイン、ぜひこの機会に彼の物語を感じてみてください!!寝かせる用も是非に!!! 【湯浅の飲んでもらいたいワイン!!】
・銘柄:Pikade' eee 2021(L.R9 21)/ピカデエエエ
・造り手:Panevino / パーネヴィーノ
・地域:イタリア/サルデーニャ
・希望小売価格 (税抜):6,700円

・銘柄:Scrock'onna 2021(L.R7 21) / スクロッコンナ
・造り手:Panevino / パーネヴィーノ
・地域:イタリア/サルデーニャ
・希望小売価格 (税抜):6,700円

・銘柄:Tanka Scuriosa 2021(L.RTD21) / タンカ スクリオーザ
・造り手:Panevino / パーネヴィーノ
・地域:イタリア/サルデーニャ
・希望小売価格 (税抜):5,800円

・銘柄:Tanka Salina 2021(L.RTS)/ タンカ サリーナ
・造り手:Panevino / パーネヴィーノ
・地域:イタリア/サルデーニャ
・希望小売価格 (税抜):5,700円

◆◇特価条件◇◆
◎条件1:1本~のご注文→掛率3%引き!
◎条件2:6本~のご注文→掛率5%引き!
対象期間:2026/1/19(月)~2026/2/9(月)出荷分まで

4件中 1〜4件目
並び替え
表示切替
4件中 1〜4件目

カートを見る

おすすめ商品