かわら版 ~渡辺編 その四~

かわら版 ~渡辺編 その四~
ざあざあ雨の降るつくば。ぼんやり外を眺めつつ筆を進めております。だだ商店だだ食堂の二代目てんちょー、渡辺です。なんと地味に?この5月でヴィナイオータ入社まる4年となりました......ひゃ~~~。改めてよろしくお願い致します。(えっ?初代は?!というご質問はまた改めて...本人よりお話もあるでしょう。たぶん。)

先日初開催の「だだ商店まつり」を終え、ひとときのひとごこちなだだ。(ご参加、ご来店頂きましたみなさま、本当~~にありがとうございました!)食堂から眺める中庭は緑が生い茂り、目の前の田んぼには水が張って、またひとつ季節の移り変わりを感じます。



思えば2月は異常な夏日があったり、かと思えば凍えるほど冷え込む日があったり。桜も咲いたと思えば葉桜、山菜も菜の花もあっという間で、今年は殊更に春の食材の旬が短かったように感じます。これらを今年の個性と言えるのなら良いのですが、大きな季節の流れの中で突如気候が変わるとか、時折気温の変化が逆転してしまうとかはそういう話でもないような。毎年 "異常気象" が起こるのが "恒常" になっている気がして、もんやり。

だだオープン前からお世話になっている某農家さんは「暖かくなっているし果実やろうかな〜、アボカドもやりたいっすね」と前向きでしたが笑。やらなきゃ成り立たないよねという悲観だけでなく、本当に楽しむこともしていて、進みゆく大局を諦めるのでもなく、できることをしながら受け入れつつ先へ進む懐深さというか、ある種の図太さというのか......見習いたい。(彼のアボカド、食べてみたいなあ)

さてさて尊敬するワイルドお野菜を届けてくれる大好きな日本の農家さんのお話......から、同じく大好きな、魅力たっぷりなワインを届けてくれるイタリアの農家さんへ話を移します!(強引)(かわら版強引がち)

ぐずぐず蒸し蒸しな日本と打って変わって、からりと太陽燦々、地中海に浮かぶ最大の島よりアリアンナ オッキピンティ シッカーニョ2019をご紹介させていただきます!

「シチリアの元気姉さん」といえばヴィナイオータ通のみなさまにはもうお馴染みでしょうか。ブドウはもとより、オリーブに柑橘、小麦にケッパーと様々な作物を育て、シチリアのその地の個性を愛し顕すことに情熱を注ぐ造り手。凛々しい眉とくっきりとした目鼻立ち、ハスキーボイスに芯のある言葉。見た目だけでなく内面から滲み出る美しさ、生命力のようなものに惹き付けられるような女性です。



さてこのシッカーニョ2019について、透明感あるルビー色に、口に含めば爽やかできゅっとする酸が印象的です。果実のフレッシュさとジューシーさ、けれど深みや複雑さが決して単調ではない味わいを生み出しています。この酸がじめっとはっきりしない気温や湿度にもぴったりで、これから迎える梅雨、そしてねっとり暑〜い季節に風を通してくれるよう。

色の印象で言うと、決して凝縮感のある濃厚な液体ではなく、軽やかにも見え、早くに味わいが抜けてしまいそう?と思ってしまうかもしれないのですがご心配なく、そんな柔ではございません。4~5日経っても時と共に落ち着きを増し、よりエレガントに。その先もじっくり味わうことのできるワインです。

14歳にして自らのワイン造りを心に決め、突き進んできたアリアンナ。多くの先人たちとの関わり、熱意、知性と、並々ならぬ向上心が、こんなに美味しい、美しい液体を生み出しています。

弊社の歴代スタッフも取り上げている、彼女のエピソード。※詳しくは●ヴィナイオータ かわら版 ~(新人)桑原編 ~をご参照ください。土地の個性を引き出そうとした彼女のワインには、彼女らしさをも感じてしまうのは飲み手のエゴなのか、それとも個性を打ち消そうとしても(人為云々というより、自然に、風土を引き出すものを生み出そうとしてなお)現れる何かがそこにあるのか。もう何年も前のそれを引き合いに出すのは違うのかもしれませんし、揺らがぬ思いがあるかも知れません。今ならなんと答えるのでしょう。

なにやら随筆のようになってしまいましたが......。

ぜひこの素敵な1本をお楽しみ頂ければ幸いです。

【かわら版 わたなべの飲んでもらいたいワイン!!】
銘柄:Siccagno 2019 / シッカーニョ
造り手:Arianna Occhipinti / アリアンナ オッキピンティ
地域:伊 シチリア州
希望小売価格 (税抜) : 5,200円

◆◇特価条件◇◆
◎条件1:1本~のご注文→掛率3%引き!
◎条件2:12本~のご注文→掛率5%引き!

対象期間:2024/5/23(木)~6/14(金)出荷分まで

1件中 1〜1件目
並び替え
表示切替
1件中 1〜1件目

カートを見る